[ 020 ] 左右の視力が異なる場合にパソコン画面をみると...<その1>



メガネ装用者の過半数は左右の見え方が異なっている


 最近は専門以外のサイトでパソコンで目が疲れた場合の対処方法が出ております。しかしどのサイトを見ても作業者の両眼の視力が等しい場合を想定したモデルを標準モデルとして論じており、一般論でしかない場合が目につきます。


 実際に当店のお客様の度数データを250件ランダムに抽出して両眼視力の度数状況を調べた結果、約80%の方が左右の度数が異なっていました。全く同度数の方はわずか20%でした。このデータからもわかるように、仮に近視・遠視・老眼のいずれであっても左右の視力が異なる状態で画面までの距離を調整した場合、必ずしも画面がよく見えるとは限らないことが伺えます。潜在的には左右の視力が一致していないでパソコン作業をしている人の割合はもっと多いのではないかと思われます。



 左右の視力が異なる場合は実際にどのような見え方をしているかをコンピュータ上でシミュレートした画像が下のようになります。左右の視力が異なる場合では両眼での画質が低下することを示すものです。「見えるけれど疲れる」という場合の原因の1つと考えられます。




◆左の見え方の例


◆右目の見え方の例


◆上記の状態での両眼の見え方の例



 パソコン用メガネをご購入される方の多くがこのような状態でパソコンを見ているようですので、単にパソコン画面との距離を調節しただけで作業性が良くなるような説明は不適切です。例外的に両眼の度数差が2.0Dtp以上ある場合はメガネによって不等像視を防ぐために敢えてぼかすこともありますが、そのようなケースは希であり、ほとんどの場合は左右の視力を揃えて見やすくします。


既製品メガネでは左右差の対応が不可能!


 近視のみならず老眼であってもこの状況は同じですが、既製品の老眼鏡を使用するといくつかの重要な問題が出てきます。既製品の老眼鏡では左右の度数が同じために左右差がある場合は上のシミュレーション画像のような見え方になります。さらに既製品老眼鏡では乱視の補正もされませんので見え方がしっくりしません。そのような状態で6~8時間もパソコン画面を見るとかなり疲労感を感じて作業性が低下していることと思われます。我々眼鏡技術者は「見える」ことと「見やすい」ことは必ずしも一致しないという見解を持っています。専門家によって調整されるメガネは長時間掛けても「見やすいメガネ」のことを指します。


メガネショップ J-EYE



Apr.7.2009


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