J-EYE/ブルーライト徹底研究
ブルーライト平均カット率の謎 (3)


廃止の英国規格「BS2724:1987」と
現在有効なJIS規格「T-7333」の違い

 現在多くの方に反響を頂いている、廃止された「英国規格BS2724:1987」に基づくブルーライト平均カット率は学術的にどれだけ数値が異なるのか独自に調査しました。
 インターネットでBS2724:1987に基づくレンズの測定成績書のデータを簡単に見つけることが出来ます。
 (Fig-1)に計測された同一スペクトルが規格基準の計算によってどれだけ異なるかを図で示しました。廃止された英国規格BS2724:1987によるブルーライトの平均カット率は、JIS規格の実に132%も大きい結果となっています。この違いと廃止された理由の真相は不明ですが、誰が見ても実に「誇張された」とわかる結果です。すでに廃止されているのに、現在でも通用するような表示は法律(景品表示法)に抵触する問題です。
 そもそも日本は英国領でもなく、国内法ではJISを根拠としているのに何故ブルーライトだけ法的根拠の無い英国規格を持ち出す必要があるのか全く真意が不明です。


( Fig-1) 規格の違いで異なるブルーライト平均カット率の比較
●JIS規格が法的根拠をもつ家庭用品品質表示法

消費者庁のホームページで
の解説があります。この法律は、我国の国内で流通する家庭用品の品質に関する表示の適正化を図ることを目的とした法律です。サングラスや遮光眼鏡の記述もあり、この法律に違反した場合は厳しい罰則規定もあります。
 ここではすべてJIS規格を基準としており、当然ながら他国の規格である英国規格は全く表示されていません。品質の安全性を担保するためJIS規格が法的根拠を持つというのはまさにこのことですが、家庭用品品質表示法の存在があまり知られていないので重要性をご存知無い人も多いと思われます。
 掲示板等でブルーライト用メガネ販売業者らしき方から「JIS規格は安全の根拠を与えるものではないし、 安全基準でもない」などという発言があるようです。しかしそのような荒唐無稽な道理はJIS規格で定めた重価係数や加重平均の計算式に基づいて製造している本物の製造業では一切成り立たちません。
 廃止された英国規格BS2724:1987表示を推進する方々は確証バイアス発言を連呼しているようですが、とても消費者の皆様に納得していただける内容ではありません。

●PC-SPECTRUM64で度無しPCメガネを計測する


 市販されている英国基準BS2724:1987に基づく「ブルーライト50%カット」のPCグラスを入手して、実際にどの程度LED液晶画面のブルーライトをカットしているか調べてみました。
 当社の測定(Fig-2)(Fig-3)と日本眼鏡普及光学器検査協会の測定の違いは、前者はリアルLED液晶モニターであるのに対し、後者は標準電球(D65等)を使用していることです。また前者はLAWデータの計測表示であるのに対し、後者は計測データを重価関数と加重平均で加工していることです。さらに前者の計測結果は標準比視感度を基にした全光束(実際に肉眼で見えている範囲)を基準にしていますが、後者は標準比視感度に関わる数式は採用していません。

( Fig-2 ) PC-SPECTRUM64の測定結果-1


( Fig-3 ) PC-SPECTRUM64の測定結果-2


 (Fig-3)にあるように、ブルーライト領域(380~495nm)の積分値から出した光束のカット率(減光率)は約36%ほどになりました。
 LAWデータではおよそ36%のものが、廃止された英国規格BS2724:1987のブルーライト平均カット率になると50%(つまり1.4倍)になることが理解できました。これがJIS-T7333では約38%になることから、JISの計算式の結果はLAWデータに近いこともわかりました。

●2014/6/3 神奈川県から衝撃的発表が...

 まったくの偶然ですが、神奈川県・県民局くらし県民部・消費生活課から衝撃的な発表がありました。この発表を見る限り、度無しブルーライト用メガネ広告のズサンな実態とブルーライト平均カット率における偽装表示の実情が明らかになったものです。
 そして最も衝撃的な部分は、公の機関から初めてブルーライトに対する公式見解で
 「*なおブルーライトの健康等への影響については、明確には解明されておらず不明です。」
という内容が発表されました。つまりお役所では「ブルーライトについては諸々の学説を唱える医学関係者の間でも意見統一なされておらず、この問題について健康等への影響が良くわからないのが実情で...」ということです。ごく一部の勢力が繰り返し述べているブルーライトの諸説は、あくまで定説ではなく仮説となるのでしょうか。
 ブルーライトについて約2年半近く研究を続けてきて、パソコン用モニターから放射されるブルーライトだけを問題にすることでは説明がつかない(近業視力が確保されているのにブルーライト用メガネをかけても目が疲れる人がいる)事実に対応するため、プレス発表した最新のPC-SPECTRUM64システムで可視光全体のSML分析機能をリリースしました。「ブルーライト用だけではモニターを見る眼の疲れが取れないのでは?」という懸念は、この発表によって完全に裏付けられたのです。パソコン用メガネは次の新しいステージに進みはじめています。SMLスペクトル分析法の概要は当サイトをご覧下さい。
 一方で、神奈川県・消費生活課ではズサンなブルーライト用メガネの表示について、まだまだ動きが有るようです。まもなく消費者庁が動き出すのでしょうか。






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